シフトの使用

シフトは、1日を複数のタイムバケットに分割し、プロジェクトの日程計画を日よりも細かい粒度で管理する機能です。

1つのプロジェクトの中で、日単位とシフト単位のアクティビティ/マイルストーンを混在させ、プロジェクトの特定の工程だけを細かく管理することができます。

ここではシフトを使用する操作について説明します。

ガントチャート画面(全体)(シフト)

このセクションの内容は以下の通りです。

シフト定義の作成

シフトを使用するには、最初にシフト定義を作成します。

シフト定義を作成すると、リソースの能力をシフト単位で設定できるようになります。

シフト定義の作成はシステム設定画面から行います。 詳細については「シフトの作成」を参照ください。

警告

次の制限事項にご注意ください:

現在の仕様では、システムで一つまでしかシフト定義を作成できません。 また、過去に一度でもシフトを使用したプロジェクトが存在すると、そのプロジェクトを削除するまで シフトを削除できないという制限があります。

そのため、シフトを使用して運用を始めたあとでシフト定義を変更したくなった場合、既存のプロジェクトを 削除していただく必要があります。

どのようなシフト定義で運用するかは、将来も考慮して慎重に決めていただく必要があります。

注釈

シフト数を大きくするとよりきめ細かい管理が可能になりますが、性能や使い勝手に大きく影響します。 目安としてシフト数を4以上の設定をお考えの場合、本格的な運用の前に、試行期間を設けて評価いただくことを お勧めします。

ここでは、例として、以下のシフト定義を作成した場合について説明します。

項目名

名称

AM/PM

シフト数

2

詳細設定

下表参照

詳細設定は以下の通りです。

No

表示名

開始時刻※

終了時刻※

1

AM

09:00

12:00

2

PM

13:00

18:00

この例では、1日をAMとPMの2つのタイムバケットに分割しています。個々のタイムバケットをシフトと呼びます。

※シフトに開始時刻と終了時刻を設定すると、一部の画面上に情報としてラベル表示されます。

 進捗率や工数の計算では、シフト定義で設定した時間に関わらずすべてのシフトは等価に扱われます。

 (例では、AM/PM=3:5の時間となっていますが、進捗率や工数の計算時にはAM/PM=1:1で計算されます)。

※シフトを使用した場合は、期間調整の粒度はシフト単位で行うことができます。シフトを使用しない場合は、期間調整の粒度は日単位になります。

シフト単位の日程の表示

シフト単位の日程を表示する場合は、以下の手順で操作します。

  1. タイムスケールを右クリックし、シフトを選択します。

    コンテキストメニュー_タイムバケット変更(シフト)

※タイムスケールをシフト単位にしている場合は、シフト種別が日単位のアクティビティ/マイルストーンの日程をインタラクティブ操作で変更することができません。

タイムスケールをシフト単位以外に切り替えるか、または編集画面を使用してください。

シフトパターンの作成

リソースのシフト単位の能力をデフォルト以外にしたい場合、シフトパターンを使用することで、効率良く設定を行うことができます。

シフトパターンの作成はシステム設定画面から行います。

詳細については「シフトパターンの作成」を参照ください。

※シフトパターンを作成すると、シフト単位のリソースカレンダ設定時に、平日の既定シフトパターンを設定できます。

※シフト定義が作成されていない場合、シフトパターンは作成できません。

※シフトパターンは、既に作成したシフト定義に自動的に紐づきます。

シフト単位のリソースカレンダの設定

シフト単位のリソースカレンダの設定は、プロジェクトリソース画面、個人設定画面、ユーザ・リソース画面から設定できます。

詳細については以下を参照ください。

シフト定義を作成すると、リソースカレンダの画面は以下のようになります。

リソースカレンダの編集(シフト)

シフト単位のリソースカレンダを編集する場合、リソースカレンダ編集画面での操作が、日単位ではなくシフト単位になります。

平日の既定シフトパターンを設定すると、適用開始日以降のすべての平日の能力が、選択したシフトパターンの能力になります。

特定の日付のみ能力を編集する場合は、シフトパターン列のセルをクリックしてコンボボックスからシフトパターンを選択します。

コンボボックスには作成済みのシフトパターンの一覧および「カスタム」が表示されます。

「カスタム」を選択した場合は、シフトの列のセルをクリックして直接編集することができます。

シフト単位のアクティビティ/マイルストーンの作成

タイムスケールをシフト単位にして作成する

タイムスケールをシフト単位にして作成する場合は、以下の手順で操作します。

  1. タイムスケールを右クリックし、シフトを選択します。

  2. タイムスケールがシフト単位の状態で、アクティビティ/マイルストーンを作成します。※

※詳細については「アクティビティの作成」「マイルストーンの作成」を参照ください。

アクティビティ/マイルストーンの編集画面でシフト単位に変更する

アクティビティ/マイルストーンの編集画面でシフト単位に変更する場合は、以下の手順で操作します。

  1. アクティビティ/マイルストーンの編集画面を表示します。※

  2. シフト種別をシフト単位に変更します。(シフト単位から日単位に変更することも可能です)

    アクティビティの編集(基本情報タブ)(シフト)

  3. 日単位で作成したアクティビティ/マイルストーンがシフト単位に変更されます。

※詳細については「アクティビティの編集」「マイルストーンの編集」を参照ください。

シフト単位のアクティビティの編集

アクティビティの予定期間と、リソース割当の割当工数を、シフト単位にすることができます。

アクティビティの見込み情報/実績情報はシフト単位に入力できません。日単位での入力となります。

アクティビティの予定期間をシフト単位にする

アクティビティの予定期間をシフト単位にする場合は、以下の手順で操作します。

  1. アクティビティの編集画面を表示します。※

  2. シフト種別をシフト単位に変更します。

  3. 予定期間にシフト番号が表示されるので、シフト番号を編集します。

    アクティビティの編集(基本情報タブ)(シフト)

※詳細については「アクティビティの編集」を参照ください。

アクティビティのリソース割当の割当工数をシフト単位にする

アクティビティの予定期間をシフト単位にして、シフトごとの工数を調整する場合は、以下の手順で操作します。

  1. アクティビティの編集画面を表示します。※1

  2. シフト種別をシフト単位に変更します。※2

  3. リソース別ガントチャートで割当アクティビティをダブルクリックして、アクティビティのリソース割当画面を表示し、詳細設定ボタンをクリックします。

    アクティビティのリソース割当(シフト)

  4. リソース割当詳細設定画面が表示されるので、「日別に工数を割り当てる」チェックボックスをチェックします。

  5. 日別のシフト単位の割当工数を編集します。

  6. OKボタンを押下します。

    リソース割当詳細設定(シフト)

※1詳細については「アクティビティの編集」を参照ください。

※2シフト種別を「日別」に変更すると、シフト単位に設定した割当工数はクリアされますのでご注意ください。

※3詳細については「アクティビティのリソース割当」を参照ください。

シフト単位のマイルストーンの編集

マイルストーンの作業予定日をシフト単位にすることができます。

マイルストーンの作業予定日をシフト単位にする場合は、以下の手順で操作します。

  1. マイルストーンの編集画面を表示します。※

  2. シフト種別をシフト単位に変更します。

  3. 作業予定日にシフト番号が表示されるので、シフト番号を編集します。

    マイルストーンの編集(基本情報タブ)(シフト)

※詳細については「マイルストーンの編集」を参照ください。

シフト単位のアクティビティ/マイルストーンの日程調整

タイムスケールをシフト単位にしている場合

  • シフト種別が日単位のアクティビティ/マイルストーンの日程をインタラクティブ操作で変更することができません。タイムスケールをシフト単位以外に切り替えるか、または編集画面を使用してください。

  • シフト単位と日単位のアクティビティを関連線で繋げて、シフト単位のアクティビティの日程を変更したとき、日単位のアクティビティは連動移動しません(マイルストーンも同様です)。

  • シフト単位で作成したアクティビティ/マイルストーンの日程は、同一のシフトを使用している場合、先行/後続工程を連動移動することができます。

  • 関連線で先行/後続工程を設定する場合は、シフト種別を統一しておくことを推奨します。シフト種別が混在している場合は、タイムスケールをシフト単位以外にして調整を行ってください。

タイムスケールを日単位にしている場合

  • シフト単位のアクティビティ/マイルストーンの日程は、インタラクティブ操作で変更することができます。ただし、日単位での調整となり、開始/終了のシフト番号は元の値が維持されます。シフト番号を変更する場合は、タイムスケールをシフト単位に切り替えるか、または編集画面を使用してください。